出金のバッファとは:出金できる利益と、残高の下限の考え方
- バッファは、資金口座から出金したあとも損失の下限(ドローダウンの線)との間に余白が残るように、各社が出金の前に積んでおくことを求める残高の水準です。名前は同じでも、金額の決め方と出金できる範囲は会社と口座ごとに違います。
- 多くの社では、残高が「開始残高+ドローダウン額+$100」前後に達すると、ドローダウンの線が開始残高付近で止まります。バッファはこの止まる位置と近い水準に置かれています。
- 6社の50K口座で比べると、バッファの額を明示する社、必要な残高で示す社、バッファを置かない口座がある社に分かれます。数字は各社の出金記事で確かめてください。
出金のバッファとは
先物プロップファームの資金口座(Funded、Performance Account など、会社により名前が違います)には、損失の下限があります。残高がこの線に触れると口座は終わります。出金をすると残高が減るので、出金のしかたによっては残高が下限のすぐ上まで下がり、次の小さな損失で口座を失うことになります。
そこで多くの社は、出金を請求する前に、残高をある水準より上に積んでおくことを求めています。この水準や、その水準と下限との差を、各社の公式ヘルプは Buffer、Safety Net、必要残高などの名前で説明しています。この記事ではまとめてバッファと呼びます。
バッファで決まる2つのこと
- 出金できる利益の範囲:バッファを超えた分だけを出金できる、という形が多くの社で使われています。Lucid Trading の LucidPro は「バッファからは出金できない」と書いています。
- 出金後の残高の下限:バッファまでは残高が残るので、出金後もドローダウンの線との間に一定の余白が残ります。
バッファは費用ではありません。会社に払うお金ではなく、口座の中に残しておく利益の水準です。ただし、口座が終わったときにバッファ分の利益を受け取れるかどうかは会社と口座ごとに決まりがあり、受け取れない場合もあります。
出金後にドローダウンが止まる位置
バッファを理解するには、トレーリング(追随型)のドローダウンが止まる位置を先に知っておくと分かりやすくなります。トレーリングのドローダウンは、残高の高値に合わせて下限の線が上がっていく仕組みです。ただし多くの社では、線が上がり続けるのではなく、ある所で止まります。
各社の公式の説明では、止まる位置は次のように書かれています。どの社も、止まったあとの線は開始残高とほぼ同じ所にあります。
- Apex Trader Funding の新商品 PA:閾値が開始残高+$100に達したら固定(50K なら最高残高$52,100で閾値$50,100)。
- Lucid Trading の LucidPro:残高が Initial Trail Balance(50K は$52,100)を超えると、線は初期残高+$100($50,100)で固定。
- My Funded Futures の Sim Funded:最大ドローダウンは「ドローダウン額+$100」に達すると+$100で固定。
- Take Profit Trader の PRO:ドローダウンは初期残高に達すると止まる。
- Topstep の XFA:開始残高は$0で、線は残高がドローダウン額に達すると$0で止まる。初回の出金後は$0に固定。
- Tradeify の Sim Funded:EOD残高がドローダウン額+$100を超えるか、出金を申請した時点の早い方で、開始残高+$100に固定。
この止まる位置と、バッファとして求められる水準を並べると、多くの口座でバッファは「止まった線+ドローダウン額」付近に置かれています。つまり、バッファまで残高を残しておけば、出金後も最初と同じくらいの余白が残る、という考え方です。
止まる条件は会社ごとに違います。Tradeify のように出金の申請で線が固定されると説明する社もあれば、残高が一定の水準に達したときだけ固定される社もあります。出金の前に、その口座の線がもう止まっているかを各社の公式ヘルプで確認してください。
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出典: 公式サイト / 公式ヘルプ(記事) / 公式ヘルプ(記事) 2 / 公式サイト 2 / 公式ヘルプ(最大ドローダウン) / 公式ヘルプ(記事) 3
バッファがある場合とない場合の違い(仮の数字の例)
仕組みを見るために、仮の数字で考えます。開始残高$50,000、ドローダウン額$2,000、線は$50,100で止まる口座だとします。これは説明のための例で、特定の会社の条件ではありません。
| 場面 | 出金前の残高 | 出金額 | 出金後の残高 | 下限の線 | 下限までの余白 |
|---|---|---|---|---|---|
| バッファ$52,100を残して出金 | $53,000 | $900 | $52,100 | $50,100 | $2,000 |
| バッファを置かずに出金できたとした場合 | $53,000 | $2,500 | $50,500 | $50,100 | $400 |
上の行では、出金後も下限まで$2,000の余白が残ります。これは口座を始めたときと同じ幅です。下の行では、出金額は大きくなりますが、余白は$400しか残らず、次の取引での小さな損失で口座が終わるおそれがあります。バッファは、出金後にこの下の行のような状態にならないための水準として置かれています。
Topstep(トップステップ) は、XFA の初回出金後に線が$0に固定されることを説明したうえで、線が$0になるまで残高を積んでから請求することを勧めています。明示のバッファ額を置かない社でも、考え方は同じです。
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出典: 公式ヘルプ(出金) / 公式ヘルプ(最大ドローダウン)
バッファの型は3つに分かれる
各社の公式の説明を並べると、バッファの示し方は大きく3つの型に分かれます。同じ会社でも口座の種類によって型が違うことがあります。
1. バッファの額や残高を明示する型
バッファを金額(または到達すべき残高)で示し、それを超えた分を出金できる型です。Lucid Trading(ルシッド・トレーディング) の LucidPro(50K は$52,100)、My Funded Futures の Builder(50K は$2,100、開始残高は$0)、Tradeify の Select Daily(50K は$2,100)、Take Profit Trader の PRO(50K は$52,000)などがこの型です。
2. 請求に必要な最低残高で示す型
バッファという言葉より、出金を請求するのに必要な残高を示す型です。Apex Trader Funding(エイペックス・トレーダー・ファンディング) の新商品 PA は、Safety Net(50K は$52,100)と、請求に必要な最低残高(50K は$52,600)を分けて示しています。Tradeify の Growth Funded も必要残高(50K は$53,000)で示しています。
3. バッファを置かない口座
バッファの代わりに、出金の上限を残高や利益の割合で決める口座もあります。Topstep(トップステップ) の XFA は1回の上限を残高の50%かつサイズ別の金額としています。Tradeify の Select Flex は最低残高の要件がなく、利益の50%までを上限にしています。Lucid Trading の LucidFlex の Funded もバッファなしと説明しています。
型が違うと、同じ利益でも「1回目にいくら出金できるか」が変わります。表の数字だけで比べず、各社の出金記事で上限・最低出金額・回数も合わせて確かめてください。
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出典: 公式ヘルプ(出金) / 公式ヘルプ(記事) / 公式ヘルプ(出金) 2 / 公式サイト / 公式サイト(出金) / 公式ヘルプ(出金) 3 / 公式ヘルプ(XFA) / 公式ヘルプ(出金) 4
6社の出金条件の型(50K口座)
6社の代表的な50K口座について、出金の型とバッファの示し方を小さな表にしました。各社には複数の口座の種類があり、条件はそれぞれ違います。ここでは型を見るために1つの口座だけを載せています。
| 会社(口座) | 出金の主な条件 | バッファの示し方 | 出金後の下限 |
|---|---|---|---|
| Apex Trader Funding(新商品 PA) | 適格日5日(別の公式記事には8取引日のうち5日との記載あり)、50%コンシステンシー、最低$500 | Safety Net $52,100、請求に必要な残高$52,600 | 閾値は$50,100で固定 |
| Lucid Trading(LucidPro) | サイクルごとの最低利益$500、40%コンシステンシー、最低$500 | バッファ$52,100(ここからは出金不可) | 線は$50,100で固定 |
| My Funded Futures(Builder) | 適格日2日、50%コンシステンシー、最低$500 | バッファ$2,100(開始残高$0) | 線は+$100で固定 |
| Take Profit Trader(PRO) | 最低利益日数なし、コンシステンシーなし | バッファ$52,000(超えた分から出金) | 線は初期残高で停止 |
| Topstep(XFA Standard) | $150以上の勝ち日5日、上限は残高の50%かつ$2,000 | 明示の額なし(線が$0になるまで積むことを推奨) | 初回出金後は$0で固定 |
| Tradeify(Select Daily) | 毎日申請可、前回出金後の利益に応じた上限、最低$250 | バッファ$2,100(割る出金は不可) | 線は$50,100で固定 |
Apex Trader Funding(エイペックス・トレーダー・ファンディング) の出金の適格日数は、公式の記事どうしで書き方が違います。出金ルールの記事は5日、出金方法の記事は「最低8取引日、うち5日は$50以上」と書いており、どちらが適用されるかは確認中です。Apex は請求後に残高が最低額を割ると請求が自動で却下されるとも説明しています。
Apex Trader Funding の出金方法と出金ルールを見る
この節の出典(8件)
出典: 公式サイト(出金) / 公式ヘルプ(出金) / 公式ヘルプ(記事) / 公式サイト / 公式ヘルプ(出金) 2 / 公式ヘルプ(出金) 3 / 公式サイト(出金) 2 / 公式サイト(出金) 3
出金の前に確かめること
バッファの数字は、出金の条件の一部にすぎません。請求の前に、次の点を各社の公式ヘルプで確かめておくと、請求が通らない原因を減らせます。
- いまの口座の種類と購入日:同じ会社でも、口座の種類や購入日(ルール変更の前か後か)で、バッファや上限が違うことがあります。
- ドローダウンの線がもう止まっているか:止まる前に出金すると、余白が想定より小さくなる口座があります。
- バッファの額か、必要残高か:同じ$2,100でも、「開始残高からの利益」で示す社と「到達すべき残高」で示す社があります。
- 請求後の残高の扱い:請求後も取引できる社では、請求後の損失で残高が最低額を割ると却下される場合があります。
- コンシステンシーと日数:バッファを満たしていても、最低の取引日数やコンシステンシーを満たさないと請求できません。
- 口座が終わったときのバッファ:Take Profit Trader の PRO は、口座のクローズ後にバッファの50%を出金できると説明しています。ほかの社の扱いは、各社の記事で確かめてください。
会社ごとの正確な数字は、口座の種類と購入日によって変わります。下のリンクから各社の出金記事を開き、自分の口座の行を確かめてください。
よくある質問
先物プロップの出金のバッファは、会社に払う費用ですか。
バッファの金額はどう決まっていますか。
バッファがない口座は、すぐに全額を出金できますか。
そうとは限りません。バッファを置かない口座では、残高や利益の割合で1回の上限が決まっていることが多くあります。Topstep(トップステップ) の XFA は残高の50%かつサイズ別の金額、Tradeify の Select Flex は利益の50%かつ上限額です。
この節の出典(2件)
出典: 公式ヘルプ(XFA) / 公式ヘルプ(出金)
出金したあと、ドローダウンの線はどうなりますか。
多くの社では、線は開始残高付近(例: 開始残高+$100)で止まり、出金後もその位置のままです。Topstep(トップステップ) の XFA は初回の出金後に線が$0に固定されます。Tradeify は出金を申請した時点で線が固定されると説明しています。
この節の出典(3件)
出典: 公式サイト / 公式ヘルプ(最大ドローダウン) / 公式ヘルプ(記事)
バッファを満たしたのに出金できないのはなぜですか。
バッファは条件の一部で、ほかに最低の取引日数、コンシステンシー、最低出金額などの条件があります。また Apex Trader Funding(エイペックス・トレーダー・ファンディング) は、請求後に残高が最低額を割ると請求が自動で却下されると説明しています。各社の出金記事で条件を全部確かめてください。
この節の出典(2件)
出典: 公式サイト(出金) / 公式サイト(出金) 2
Lucid Trading